お久しぶりです!ぬっきぃです。
年始、センター試験の英語のリスニング問題が話題になりましたね、例の果物のキャラクターです。
笑い話ではあるのですが、現場では笑い話半分・ゾッとする話半分です。
いかにしてああいうイラストが出来上がってしまうのか…。
今回は私の体験をお話しします。
私はテクニカルイラストレーターをしています。取扱説明書のイラストを描く仕事です。
テクニカルイラストは、テクニカルライターさんから指示書をもらい、その指示通りにイラストを描くのが全体的な仕事です。
しかし指示通りに描いているだけでは100点とは言えません。
「もう少しこうしたら見やすいかもしれない」
「前回はこうだったから、そのまま前回を流用した方がいいかもしれない」
など、テクニカルライターさんに提案したり、
「この指示はイラスト的にはこうだろうな」
とテクニカルイラストのルールに直して納品することがテクニカルイラストレーターの本領です。
長い間こうして仕事をしていたので「指示書はこうですが、イラストのことはお任せします」という信頼関係ができていました。
さて、この「信頼」が時に不運を生みます。
ライターさんは絵が得意ではありません。(得意な人もいます)
指示書を作成する時は基本的に前モデルや似たような製品から指示書を作ってくれます。
しかし新しい商品には前モデルや似たような製品のはありません。
ライターさんが気を利かせてイメージ図を描いてくれることがあります。しかし…「イメージ図を詳細に描いて指示するってことは、これに思い入れがあるのだろう…」という勘違いしてしまい、そのままトレースします。
製品のイラストならテクニカルイラストレーターは経験とノウハウがあるので汲み取れるのですが、たまに出現するキャラクター…これがまさに落とし穴。
そして例のイラストが爆誕するわけです。
まとめ
これは忙しい時に陥りがちです。伝えたいことが伝わる絵ならば描き直すことはありません。こちらのミスなので描き直す分は料金が発生しないからです。
「ライターに聞けばいいじゃん」という話ですが、何製品も同時に動いていたり、取引先に出払ってしまっていたりとライターさんは忙しくて聞けないことがあります。
指示を受ける時に聞けなかったり(朝来たらデスクに指示書が置いてあって担当ライターが不在、そして納期がすぐ)、タイミングが著しく合わない時にこういったイラストができがちです。
ほんのたまになので見つけたら「ああ、もしかしてタイミングが悪かったのかな」と思いをはせてみてください。
キャラクターはマジで落とし穴。
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ぬっきぃ
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