私は高校を卒業して建築設計事務所で働いていました。(マニュアル制作会社は設計事務所の次です)
そこで一番苦労したのが屋根形状です。
工務店から東西南北の立面図をもらい、それを元に工務店から貰った意匠図に屋根形状を落とし込むのです。
これがいまいちうまくいきませんでした。
CADオペレーターとして入社したのですが「人手不足だし設計は出来たほうがいい」ということで2年目は2×4戸建ての設計をやらせてもらいました。そして、最初にぶち当たったのが屋根形状。
この時は頭のなかで平面を立体にすることが本当にできませんでした。苦労した。屋根なんかみんな陸屋根・片流れになればいいのにと思った。
それもそれでたいへんなのですが。
2×4の戸建て設計は大体1日半で出来るので、ほぼ毎日屋根形状と戦うことになります。
私が担当していた物件は埼玉・東京・千葉あたりで東京が本当に厄介だったのです。
なぜなら土地がせまく、建築基準だかなんだかで近隣と干渉しないように屋根の形状が複雑になりがちだから。
逆に大きい家はどかんと寄棟だったので楽でした。
でも大きい家は大きい家で大変です。100平米くらいの2階建ての設計が一番良かった。
この屋根形状の苦労から、いまだに屋根を見るたびに頭のなかで屋根の形状が浮かんでくるのです。
わざわざぐるっとまわって東西南北を確認し、頭のなかで屋根を作っていく。
しかし、これがいい頭の体操になるんですよ。
もし、その時に屋根の形状がわからなかったらグーグルアースで確認できます。
職業病です。楽しい職業病。楽しいから趣味か。いい趣味だ。お金がかかりません。
ここさえ押さえれば屋根形状が描ける!
屋根は45度角度(15度毎)で構成されています。
CADで軒・ケラバのラインを出してその交点から45度に線を伸ばしていくと屋根ができます。
(※ここではあえて軒・ケラバの出の数値はだしていません。ややこしくなるから私が。)
妻壁は半分のラインです(母屋下がり・上がりの場合は違います)。
妻壁を起こそうとしましたが多分盛大に間違える心配から起こせませんでした。
屋根形状もちょっとあやしいですな。間違っていたらこっそり教えてください。
いつか屋根形状パズル本を出せたらいいなと思っているので、屋根伏図を起こしてる設計士さん・在来工法のCADオペさんお声がけください。
これだけおさえたら屋根の形状が出せると思います。
母屋下がり・母屋上がりには充分お気をつけください。
今調べたらアプリで図面が起こせるんですね!すごい!
ぬっきぃ
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